日本に4人しかいない特級呪術師の一人ー乙骨憂太

乙骨憂太は『呪術廻戦』の登場人物。及びその前日譚である『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』の主人公。

この項目は「劇場版 呪術廻戦0」及び原作0巻と単行本未収録のネタバレ情報を含む場合があります。



呪術高専東京校の2年生。日本に4人しかいない特級呪術師の一人。

『呪術廻戦』本編前半では海外に行っており、2018年の交流会では2年生の中で唯一不参加。

前日譚の『東京都立呪術高等専門学校』では主人公を務める。
特級過呪怨霊・祈本里香に呪われており、その危険さから秘匿死刑が決定しかけたところを五条悟の提案で、呪術高専東京校に途中転入することになる。

「生きてていいって、自信が欲しいんだ」

「僕は呪術高専で 里香ちゃんの呪いを解きます」

 

同期の狗巻やパンダとは、最初こそ呪術界でもかなり個性的な存在である彼らと、どう交流すべきか戸惑ったが、共に過ごし彼らの身の上を知っていく内に打ち解けていった。

当初は気弱で陰気な態度だった故に禪院真希からは嫌われていたが、最初の小学校における任務で自分の本心を知った彼女に鼓舞された事で境地を脱し、以降は親しい関係を築いている。
憂太は真希から身の上を打ち明けられてからも、変わらず彼女の事を尊敬しており、その事について真希は照れくさく思っているようでパンダ曰く「憂太といる時は少し丸くなる」らしい。
ちなみに彼の剣術や体術は殆どが真希によって仕込まれたものであり、憂太の戦闘スタイルは教師である五条よりも彼女からの影響の方が大きいらしい。教師の五条は何をやっていたんだ…

その一方で、友人を傷つける者には容赦が無く、普段の穏やかさが嘘のような気迫や敵愾心を見せるなど、呪術師としての適性の高さ(イカレっぷり)が窺える。また自分自身の事に関して関心が薄く、ナチュラルに自分に比重を置いておらず、2度目の己自身の人生を生きる事を望む烏鷺亨子に対して「どうして自分なんかの為に頑張れるんですか?」と真顔で質問をするなど、どこか根本的にズレている部分もある。
その為に、人によっては彼との会話はかなり神経を逆なでされるらしく、実際に烏鷺からは「逆鱗の隣を撫でられているよう」と激怒されており、彼が元々虐められていたのはこの辺りにも原因があったのではと推測される。

彼のコスプレ衣装画像1: 呪術廻戦 乙骨憂太 コスプレ衣装 (1)

虎杖悠仁の事は出会う以前から五条に知らされており、昔の自分と境遇の近かった彼の事をとても気にかけていた。
その為に、後述する渋谷事変にて彼の中に封じられた宿儺が一時的に体を乗っ取った事により大勢の人々が惨殺され、それによる罪悪感から苦悩する彼に、自分とは違いそれが彼自身の力によるものではない事を踏まえて、「君は悪くない」と虎杖を叱咤激励している。

キャラデザの変遷はいずれも伏黒恵との髪型の被りを避けて分かり易くする為。
三白眼気味で瞳が小さい伏黒や虎杖と比べると、乙骨は瞳が大きく描写されており、顔立ちはよく見るとかなり異なる。五条家の血筋なのか目が大きい。
作者的には「中性的」なイメージであり、作画は家入硝子と似てきたとの事。

制服は他の生徒が黒に近い色合いであるのに対し、彼だけ制服の色が白い。
これは彼が特級呪術師=問題児である為に、その存在を分かりやすくする為。ちなみに五条と夏油の学生時代にはこの制服は無かったので、彼等の問題児っぷりや反省を踏まえてデザインされたのだと思われる。

家族構成は非術師の両親と妹。現在は妹のみ連絡を取り合っている模様。
実は作中内で超大物呪術師とされている日本三大怨霊の一人・菅原道真の子孫で、五条とは超遠縁の親戚にあたる。ちなみに烏鷺亨子に「藤原」扱いされた際には五条への信用の無さ&自身への関心の薄さから「五条は菅原と言ったけど藤原の間違いなのでは?」と軽く混乱した。

基本的には温厚で心優しく人情深い性格。当初は里香の顕現で人を傷つけてしまうことから人との関わりを避けていた故に気弱そうな印象が強かったが、呪術高専に入学後は前向きになり、本来の芯の強さを見せるようになる。癖の強い作中人物の中でも数少ないバランス感覚のある良識人。

この性格・能力故に、伏黒恵からは「唯一手放しで尊敬できる人」、五条からは「自らと並ぶ術師になる」と言われている。

『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校
小学生の頃は肺炎で入院しており、その時に祈本里香と出会う。互いが退院した後は彼女と親交を深め、将来の結婚の約束を交わす。しかし、里香は乙骨の目の前で交通事故に遭い死亡。その直後に里香は怨霊に転じ、乙骨は里香に取り憑き呪われる。

怨霊と化した里香によって周囲に危害を加えるようになってしまい、家族からも離れた。

2016年11月、東京のある学校で乙骨が同級生の4人の男子生徒たちにイジメを受け、それが誘引となり里香がその4人をロッカーに詰める重症を負わせてしまう。

呪術界でも里香が誰の手にも負えないことから秘匿死刑が決定してしまう。本人も了承し、死にたいと願う中、呪術師である五条悟の提案で呪術高専東京校に途中転入することになる。

当初は「誰かに必要とされて生きていいという自信が欲しい」という理由で藁にも縋る思いで入学を決意した(どういう学校かは全く教えられなかった為に一悶着あった)が、のちに里香の呪いを解く事を誓う。

 

呪術廻戦